本記事ではSchoo講座【マーケティングトレースチャレンジ】第一回目講義の要約です。
担当先生はマーケティングトレース考案者 黒澤友貴 先生です。
マーケターの筋トレとして、マーケティングトレースを提唱しています。身近な商品・サービスをフレームワークで分析して、マーケティング戦略について理解することができますので、ぜひやってみてください。
本記事の結論
- マーケティングトレースで5つのフレームワーク
- 仮説を出すための事前準備として、ワークである
- 自分がCEOになった時を考えての仮説を立てよう!
先生のプロフィール
黒澤友貴 先生(ブランディングテクノロジー株式会社 執行役員 経営戦略室 室長)
「日本全体のマーケティングリテラシーを底上げする」をミッションに6,000人近くのマーケターが集まるコミュニティ#マーケティングトレースを運営しています。
マーケティングトレースとは?
マーケティングトレースとは身近にあるマーケティングの型を学び、分析することでマーケティングと経営をつなぐ思考をとらえるようにする「マーケティング思考の筋トレ」です。
マーケティングを勉強しようと思ってもなかなかどうやればいいのか正解はありませんが、実際に生活にあるものでやることで、学びをより近くに体験することができます。
やり方としては基本シートをもとに一つの企業・商品についてマーケティング戦略をもとにトレースしていきます。黒澤先生のサイトからフォーマットをダウンロードできますので、ぜひ一緒にやっていきましょ。
5つのフレームワークから分析
トレースしたい好きな企業や商品について決めたら、6つのワークをしていきます。
①外部環境分析
政治・社会・経済・技術の4つの分野から、今置かれている環境の分析をしていきましょう。何がこの企業にとって追い風になるのか、または脅威になるものはないかを考えていきます。
例えば、政治的要因として消費税が上がった・輸入規制が厳しくなった。社会的要因として在宅する時間が増えたなどがあります。環境分析をすると、ニュースを受け取る姿勢が変わってくるので、普段意識してやるようになります。
②競合の定義
競合は2つにわけて行います。1つ目は同じ業界で考えるとすぐにイメージがつくと思います。
2つ目としては価値の競合です。たとえばコーヒーショップの場合は、美味しいコーヒーを提供している点でコーヒーメーカーも競合になりえます。またコーヒーショップはリラックスできる空間も提供しているなら、ホテルなども競合になるかもしれません。
競合を考える上で、お客さんが時間・お金を何に使っているのかを考えていきましょう。
③ターゲティング/重点顧客
どのように市場に分けて、どの顧客層にアプローチして、その顧客にどう想起してもらうかを考えていきます。用語的にはセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングになります。ToCとToBを分けて考えてみましょう。
どのようなお客さんを想定しているのか、どのような嗜好・行動をしているのか実際にみてみると、いろんな発見ができて面白いかもしれません。
④ポジショニング
マーケットの立ち位置を確認していきます。ポジショニングマップの軸は顧客視点から2軸を考えていきましょう。価格や年代、雰囲気、世界観などいろいろな軸を設定することができます。競合と一緒に考えてみると、やりやすいと思います。
余談ですが、あるマーケターさんは何十個も軸をつくるそうです。軸を作ることでまだ未開拓だったポジションを見つけ出すことができるのです。
⑤マーケティングミックス(4P)
お客さんにどのように価値を届けていくか?を具体的に考えていきます。
売り物(Product),価格(Price),売り場(Place),売り方(Promotion)の4つのPを分析します。どのような商品・サービスを取り扱っているのか、値段は相場より安いのか、どこに出店しているのか、口コミや広告はどのようなものなのかを一つずつまとめていきましょう。
戦略仮説の作り方とまとめ
5つのフレームワークができたら、そのまとめとしての成功要因挙げてみましょう。分析していく内にその企業や商品について理解が深まっているはずです。こういうことが成功要因なのか確証が持てなくても、書いてみましょう。
最終仕上げに、「あなたがその企業のトップなら次はどのような戦略を考えますか?」
実はマーケティングワークはこの仮説戦略をつくるためのものです。ポジショニングをずらしてみたり、要素変換してみたり、違う業界の成功パターンをトレースしてみたりして、あなた自身の戦略を考えてみましょう。
実践とやってよかったこと
自分の生活の近くにマーケティング戦略が潜んでいるのが、わかると面白いですよね。気になっているものだったりするとなおさら分析しがいがあります。
マーケティングトレースをやるとその企業や商品について、さらに好きになりますし、知識も深めることができます。ニュースの受け取りなどのアンテナも敏感になりますし、何よりもさまざまな現象について考えるクセがつきます。
実際に「ZOZO」についてマーケティングトレースをしてみたので、参考に見てみてください。
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